あかすくぱるふぇ

同人サークル「あかすくぱるふぇ」のブログです。

2016年02月

ジンバルロックは以下のサイトで体験できます。
http://wonderfl.net/c/uTHS

ジンバルの軸には親子関係があります。
上記サイトの例では、Z軸周りに回転すると、Y軸とX軸も回転します。
Y軸周りに回転すると、X軸も回転します。
X軸周りに回転しても、他の軸は回転しません。

この親子関係の元で、Y軸周りに回転すると、
X軸はY軸周りに回転するが、Z軸は回転しないため、X軸とZ軸が重なります。
これがジンバルロックが起こる理由です。

この親子関係は、オイラー角における回転の順番(ヨー・ピッチ・ロール)と対応しています。
例えば、ヨーとロールについて考えると、ヨーの方が先に回転するので、
ヨーの回転はロールの回転軸に影響します。
しかし、ロールはヨーの後に回転するので、ロールの回転はヨーの回転軸には影響しません。

では、どんな時にジンバルロックが問題になるのでしょうか?
回転の順番が決まっているのであれば、Y軸周りに回転(ピッチ)した後に、
Z軸周りの回転(ヨー)とX軸周りの回転(ロール)が一緒になってしまっても問題はないはずです。
Y軸周りに回転(ピッチ)した時には、もうZ軸周りの回転(ヨー)は済んでるわけですから。

問題は、2つの方向AとBの間を補間して、少しずつ動かそうとした時に起こります。
少しずつ動かした結果、ある時刻において、Y軸周りの回転が90°になったとします。
その次の時刻に動かせる方向が、X軸周りとZ軸周りとで同じになってしまうのです。

以上が、ジンバルロックが起こる理由と問題になる状況の説明です。

黒崎政男著"カント『純粋理性批判』入門"を久々に読み直したので、概要を書き残しておきます。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%88%E3%80%8E%E7%B4%94%E7%B2%8B%E7%90%86%E6%80%A7%E6%89%B9%E5%88%A4%E3%80%8F%E5%85%A5%E9%96%80-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E9%81%B8%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%A8-%E9%BB%92%E5%B4%8E-%E6%94%BF%E7%94%B7/dp/4062581922

・アプリオリな綜合判断とは
アプリオリ=正否の判断に経験が不要
アポステリオリ=正否の判断に経験が必要
分析判断=主語の分析により述語が導かれるような判断
綜合判断=主語の分析により述語が導かれないような判断

「1+1は2である」という命題は、正否の判断に経験が不要(経験によって反証不可能)であり、
"1+1"という主語をいくら分析しても2という述語が導かれないので、アプリオリな綜合判断である。

一方、"すべてのカラスは黒い"は、アポステリオリな判断であるし、
"おばあちゃんは老人である"は、分析判断である。

・感性、悟性、カテゴリ
感性は、物自体から現象を創出する。
悟性は、現象をカテゴリに結びつける。
カテゴリは人間の判断形式を分類したものであり、感性による現象の創出に関与している。
よって、感性と悟性の合一による現象の認識は客観的妥当性を得る(マッチポンプなので)。
一方、人間の悟性は物自体を客観的に認識することはできない。

アプリオリな綜合判断が可能である(1+1=2を応用してロケットを飛ばせる)理由は、
そもそも人間が認識する世界(現象)は、感性によって、1+1=2を前提に創出されたものだから。

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